UGC動画にテレプロンプターを使う|ブレない撮影のつくり方
UGC案件でいちばん時間を食うのは、撮影ではなく撮り直しです。指定されたキーワードを言い忘れる、商品名を言い間違える、尺が合わない。台本を用意すれば減らせますが、「台本を読むと自然さがなくなる」という不安もあります。ここでは、その両立のさせ方を作る側の視点で説明します。
UGC動画で求められるのは自然さと正確さの両方
UGC案件は、広告らしくない見た目が価値になります。だからこそ、読み上げているように見えると成立しません。
一方で、依頼には必ず指定事項が入ります。商品名の正式表記、訴求する機能、言ってはいけない表現、尺、CTAの文言。これを外すと修正依頼が来ます。
つまり求められているのは、正確な内容を、自然に話しているように見せることです。この2つは対立しません。対立するのは「正確さ」と「暗記」です。暗記に頼るから、言い間違いか不自然さのどちらかが出ます。
台本を書くと不自然になる、を回避する
台本があると不自然になるのは、台本を「書き言葉で書いた」ときです。話し言葉で書けば、台本があるほうが自然に聞こえます。
UGC案件の台本では、次の3点を守ってください。
- 指定された文言だけを固定する。商品名、訴求点、CTAは一字一句書く。それ以外は箇条書きにして、自分の言葉で話します。
- 1文を短く切る。広告の説明文をそのまま読むと、必ず「読んでいる感じ」が出ます。
- 言い直しを想定しておく。UGCでは軽い言い直しがむしろ自然に見えます。完璧に読み切る必要はありません。
台本を全文書くのは、尺が15秒や30秒で1秒の余裕もない場合だけにしてください。それ以外は、固定する部分と自由に話す部分を分けたほうが良い結果になります。
iPhone でのプロンプター設定
UGCはほぼ iPhone の内カメラで撮ります。この条件では、原稿をレンズの近くに置くことが最も重要です。
- カメラモードを使う。iPhone アプリ のカメラモードなら、撮影中の映像に原稿が重なります。別の端末に原稿を出すと視線が大きく動き、確実に分かります。
- 表示エリアを画面上部に置く。内カメラはレンズが画面上端にあります。原稿を上に寄せるほど、視線のずれが小さくなります。
- 2〜3行だけ表示する。行数が多いと目が上下に動きます。次に言うことだけが見える状態が理想です。
- 文字を大きくする。手持ちなら顔から30〜50cmなので、思ったより大きくできます。小さいと目を細めることになります。
- 速度は自分の実測値に。UGCは会話調なので速めです。320〜360文字/分あたりから試してください。話す速度の計算ツール で測れます。
縦向きで撮る場合は、横向きより1行に入る文字数が少なくなります。1行15〜20文字で改行しておくと読みやすくなります。
案件の尺に合わせて文字数を決める
UGC案件は尺の指定が細かいことが多いので、文字数から逆算しておくと撮り直しが減ります。日本語は1分あたり300文字が目安、会話調なら350文字前後です。
| 尺 | 標準(300文字/分) | 会話調(350文字/分) |
|---|---|---|
| 15秒 | 約75文字 | 約88文字 |
| 30秒 | 約150文字 | 約175文字 |
| 60秒 | 約300文字 | 約350文字 |
| 90秒 | 約450文字 | 約525文字 |
15秒や30秒の案件では、指定されたCTAと商品名を入れるだけで枠の半分が埋まります。この場合は全文台本にして、1秒単位で合わせたほうが確実です。所要時間は スピーチ時間の計算ツール で確認できます。
撮り直しを減らす進め方
台本を用意しても、いきなり本番を撮ると失敗します。次の順番で進めてください。
1. 20秒だけ試し撮りする。視線と話す速さを確認します。ここで速すぎると感じたら、速度ではなく文字数を削ります。
2. 指定文言の部分だけ通す。商品名やCTAは言い間違えやすいので、その部分だけ数回読んでおきます。
3. 通しで撮る。言い直しても止めずに続けてください。UGCでは編集で切れます。
この進め方だと、1本あたりのテイク数がはっきり減ります。とくに指定事項が多い案件では、台本なしで撮って何度もやり直すより明らかに早く終わります。
UGC以外でも同じやり方が使える
商品紹介、レビュー、チュートリアル、企業のSNS運用代行。カメラの前で決まった内容を話す仕事はすべて同じ構造です。指定された文言を固定し、それ以外は自分の言葉で話す。この分け方は案件の種類を問わず機能します。
顔を出さない案件でナレーションだけを録る場合も、原稿は画面に流したほうが姿勢が保てます。詳しくは 解説動画の作り方 でも扱っています。
よくある質問
台本を使うとUGCらしい自然さが失われませんか?
書き言葉で台本を書いた場合はそうなります。話し言葉で書けば、台本があるほうが自然に聞こえます。商品名やCTAなど指定された文言だけを一字一句固定し、それ以外は箇条書きにして自分の言葉で話すと両立します。
UGC案件の台本は全文書くべき?
尺が15秒や30秒で余裕がない場合は全文書いてください。それ以外は、固定する部分と自由に話す部分を分けたほうが良い結果になります。全文暗記に頼ると、言い間違いか不自然さのどちらかが出ます。
15秒・30秒の動画は何文字?
標準の300文字/分なら15秒で約75文字、30秒で約150文字です。会話調(350文字/分)ならそれぞれ88文字、175文字。短い尺では指定文言だけで枠の半分が埋まるため、1秒単位で合わせる必要があります。
iPhone の内カメラでも原稿は読める?
読めます。カメラモードを使えば撮影中の映像に原稿が重なるので、視線がレンズから離れません。表示エリアを画面上部に寄せ、2〜3行だけ表示するのがコツです。別の端末に原稿を出すと視線が大きく動き、確実に分かります。
言い直してしまったら撮り直すべき?
止めずに続けてください。UGCでは軽い言い直しがむしろ自然に見えますし、編集で切れます。通しで撮り切るほうが、途中で止めて撮り直すより早く終わります。
指定事項を外さず、テイク数を減らす
台本を貼り付けてカメラの近くに流すだけ。iPhone の内カメラでも視線が外れません。無料で使えます。
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